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【建築業】IIoT事例

更新日:2022/01/28
建設現場イメージ

日本国内の建設会社でIoTが取り入れられている事例を紹介しています。建設会社が抱えていた課題と、導入によってどのように解決したのかなどをまとめています。

さまざまな業界で、人材不足は悩みの種です。なかでも建設業界においては、現場で腕を振るう職人の高齢化が進んでおり、このままだと将来的には。さらに働者不足は大きな悩みとなっていきます。

さらに職人の高齢化が進むことで、人件費の高騰していることも問題になっています。人件費が高騰せれば当然、利益も下がります。建設業界の中では、熟練の高年齢職人が、半数以上いなっている企業も少なくはありません。

このように、建設業界が抱えている悩みは根深く、建設業界全体で抜本的な解決策を模索していく必要があります。

そこで、建設業界では、IoTを活用することで、これらの問題の解決に向けて導入を進めています。

鹿島建設

鹿島建設では「管理維持コストの削減」「管理の最適化」「居住者の満足維持・向上」など多くのビルオーナーが抱えている永遠の問題を解決するために、マイクロソフトと連携し、BEMSやBAS、IoTで収集したデータを蓄積し、AIが分析を行う、新たな建物管理プラットフォーム「鹿島スマートBM」の開発をしています。

IoTを取り入れて変化したこと

鹿島スマートBMは、設備機器の異常や故障をいち早く検知でき、スピーディな対応ができます。これにより、居住者の満足度向上につながります。また、建物の管理負担を軽減し省人化も図れ、コスト削減効果も期待できます。

今後、鹿島建設では、「鹿島スマートBM」を活用して、建物の施工段階と運用段階のデータ連携を図るために、マイクロソフトと引き続き連携し建物管理プラットフォームのさらなる発展を目指しています。

併せて、建物の使用方法や利用者の行動など関連する情報を収集し、建物利用者の便利性と快適性の向上につながる新たなサービスにも取り組んでいます。

大成建設

大成建設では、従来では地震が発生してから少し間をおいて専門の調査員が現地に入り建物の安全点検をし、建物が使用できるかできないかの調査を行っていましたが、それでは時間がかかりすぎます。

そこで大成建設では、マイクロソフト社と連携してIoTを活用して、地震発生直後における建物の安全性を可視化するシステムを開発しています。

IoTを取り入れて変化したこと

大成建設では、IoTシステムの導入により、地震発生直後に建物の安全性を速やかに可視化できることで、管理者は使用の可否を素早く判断をすることが可能になっています。

Ynomia

Ynomiaでは、建設現場の規模が大きくなると、資材や作業員の所在の把握が困難になり、作業効率が低下し、進捗が滞ってしまうケースが発生することが問題となっていました。

そこでYnomiaは、現場の管理者が資材や人員、工具などがどこにあるかをリアルタイムで把握できるようにするために、Bluetoothセンサーを用いたトラッキングソリューションの開発をしています。

IoTを取り入れて変化したこと

このシステムを活用することで、現場の管理者は、資材や人員、工具などがどこにあるかをリアルタイムで把握できます。これにより、大規模な建設現場であっても、必要な資材が、どこにあるかがわかるようになり、一番近い場所にいる作業員へスムーズに連絡を取ることで、大規模な建設現場であっても、進捗が滞ってしまうといった問題の解決ができます。

今後、このシステムを幅広く活用することで、業務の効率化や、生産性の向上効果に期待しています。

参照元:鹿島建設公式HP(https://www.kajima.co.jp/news/press/201912/4a1-j.htm
デジタルトランスフォーメーション チャンネル(https://www.digital-transformation-real.com/blog/advantages-for-introducing-iot-in-construction-industry.html
i-Constructionの将来像~建設業におけるIoT化の動向(https://www.smbc.co.jp/hojin/report/investigationlecture/resources/pdf/3_00_CRSDReport108.pdf
DXナビ(https://dxnavi.com/construction-iot/

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